今の日本は、ほとんどの車がオートマチック車です。
昔は全員がマニュアル車の免許を持っていましたが、1991年に『AT限定免許』が登場しました。
それ以来、AT限定免許取得者がどんどん増えて、今では新規取得者の半分以上がAT限定らしいです。
それでもマニュアル車(MT車)に乗り続けるこだわり派の物好き・車好きの人も沢山います。
そんな少数派のマニュアル車ですが、実は多くの人から「うざい」と思われていることがあるようです。
一般的に、MT車の運転は特有の技術的な要素が多く含まれ、それが一部の人々から見れば「うざい」と感じられてしまうことがあります。
その背後にはさまざまな理由がありますので、今回はその理由を詳しく掘り下げてみましょう。
マニュアル車(MT車)乗りがうざいと思われる理由
てゆーか、マニュアル車乗ってるやつらって、なんか偉そうでうざいんよ。
まず、マニュアル車乗り自身が周りの人から「うざい」と思われてしまう例です。
マニュアル乗りのマウンティングがうざい
マニュアル車乗りの中には、自分の技術を誇示し、周りのAT車乗りよりも優れていると自慢したくなる人もいるのかもしれません。
しかしこれがAT車乗りから見るとマウンティングと感じられることがあります。
例えば、AT車の運転者との会話で
「MTでなければ真のドライバーとは言えない」
「男のくせにMTも運転できないのはダサい」
「AT車は車の運転を楽しんでない」
うっざ。
などと発言する行為は、まわりの人々にとってはただ「うざい」だけ。
このようなことは言わない方が賢明です。
自信過剰なドライバーに対する不快感
運転技術に対する自信は大切ですが、その自信が過剰になると問題が生じることがあります。
- 速度の出し過ぎ
- 無理なギアチェンジ
- 急なブレーキやハンドル操作
このような行為は他のドライバーや同乗者から見れば無謀な運転となり、不快感を引き起こします。
これらのことはAT車に乗っている場合でも同じですが、マニュアル車乗りがやるとどうしても目立ちがちです。
運転の際には自己の技術を誇示するのではなく、自分と周囲の安全を第一に考えることが重要です。
道路上で「うざい」と感じるマニュアル車乗りの行為
先ほどはドライバー自身に焦点を当ててみましたが、道路上での行為についてはどうでしょうか?
周りからうざいと思われている例を見てみましょう。
坂道発進時の後退は、恐怖と不快感の源
坂道発進時に失敗して車が後退してしまうと、後続車のドライバーから恐怖や不快感を抱かれることがあります。
これを避けるためには、サイドブレーキとクラッチ、アクセルのバランスをうまくとる技術が必要となります。
とくに信号待ちで後ろに車がいるときは特に気を遣わなくてはいけません。
たしかに坂道発進はMT車の運転において難易度が高い操作の一つです。教習所でも坂道発進の実技で苦労した人は多いのではないでしょうか?
自信のない人は今一度、周りに車や人のいない場所で練習しておきましょう。
エンジンブレーキの使用がうざい:理解と誤解
エンジンブレーキは、エンジンの回転抵抗を利用して車を減速させる手法です。
エンジンブレーキはブレーキランプが点灯しないため、適切に使用しないと一部のドライバーからは突然の減速として感じられます。
そのため、エンジンブレーキが「うざい」と思われることもあります。
そう思われないためにも、エンジンブレーキの使用は周囲への配慮と共に行うことが求められます。
エンジンブレーキをかける前には後続車に対して事前にポンピングブレーキで合図を送るなどの工夫も必要です。
出遅れや乱暴な運転がうざい
マニュアル車の運転では、特に信号の赤から青への切り替わりなど、素早いギアチェンジが求められる場面があります。しかし、そのタイミングを誤って出遅れたり、焦って荒っぽい運転をしてしまうと、周囲から「うざい」と思われてしまうことがあります。
こうした場面では、落ち着いた判断とスムーズな操作が求められます。
スマホ凝視で遅れるのは論外だぜ
マニュアル車運転の難しさ:運転者自身が「うざい」と感じる瞬間
「うざい」と感じてしまうのは、なにも周りの人だけではありません。マニュアル車を運転している人自身もうざいと感じてしまうこともあります。
高度なスキル要求:複雑な操作とその苦痛
マニュアル車の運転は、自動車の基本操作に加えて、クラッチ操作やギアチェンジといった高度なスキルが求められます。特に、初心者のうちはこれらの操作が複雑で難しく感じ、「うざい」と感じることがあります。
オートマ車(AT車)の運転
- 進む時はアクセルを踏む
- 止まる時はブレーキを踏む
以上。
オートマチック(AT, CVTやDCTを含む)の2ペダル車は、ブレーキを踏み、ギアをDに入れれば、あとはアクセルを踏むだけで簡単に発進します。
止まる時も、ブレーキを踏むだけです。
一方でマニュアル車の運転はどうでしょうか?
マニュアル車(MT車)の運転
- クラッチを切り、ギアを1速に入れる
- アクセルを適切に踏みながら、半クラまでクラッチを戻す
- アクセルをさらに踏みつつ、クラッチを繋げる
- 加速しつつ、ギアを2→3→4→・・・と上げていく
- 減速時はギアを落とす
- 停車時は、完全に止まる寸前にクラッチを切る
やること多すぎワロタ
オートマ車の運転と比べて、やることがはるかに多いことが分かります。
常に頭と体を連動させつつ、複数の操作をこなすのがマニュアル車の運転なのです。
しかし、これらの操作が無意識にできるようになると、自動車の操作に対する理解が深まり、運転の楽しさすら感じることができます。
車の運転は、最初はだれにとっても難しいものです。
焦らずに練習していきましょう。
マニュアル車特有のエンストとそのストレス
マニュアル車には、AT車にはないエンスト(エンジンが止まること)というリスクがあります。
特に、交差点や坂道でエンストしてしまうと、周囲の車両の流れを止めてしまう恐れがあり、ストレスに感じることがあります。
このような場合は、エンストしたとしても冷静に対応することと、エンストしないための練習が必要です。
慣れてくるとエンストする瞬間が分かるようになるので、すぐにリカバリーできるようになりますよ。
渋滞時の運転がめんどくさい
マニュアル車の運転で一番つらいのは渋滞の時です。特になかなか進まないような渋滞時には、さらなるストレスがたまります。
停止・発進が繰り返す状況、ゆっくりと車が進む状況。アクセルと同時にクラッチ、ブレーキを常に調整しながら前に進む。
想像よりもめんどくさい。
左足つる
これらは、マニュアル車の運転者自身が「うざい」と感じるポイントとなります。
上り坂で渋滞になるともう最悪。
正直ツラい。
一方AT車であれば、ある程度はクリープ現象で前に進みますので、ブレーキの踏み離しで対応できます。
マニュアル車に乗る機会がない現代の人間であれば、こんなめんどくさい車は確かにうざいと思うかもしれません。
AT車とマニュアル車:運転の違いとそれが生む誤解
マニュアル車乗りがうざいと感じるのは、もしかしたらお互いの考え方のズレがあるのかもしれません
AT車から見たマニュアル車乗りに感じる違和感とその原因
AT車の運転者から見て、マニュアル車の運転者は異なるギア操作やエンジンブレーキのかけ方など、一見理解しきれない行動をとることがあります。
その結果、AT車乗りから「マニュアル車は面倒」という印象を持たれがちです。
しかし、これは運転方法の違いによるものであり、一概にマニュアル車の運転が難しいとはいうわけでもありません。
マニュアル車から見たAT車に対する誤解と真実
一方、マニュアル車乗りからすると、AT車は「運転が楽で技術が必要ない」という見方をしがちです。
しかし、AT車でも安全で快適な運転を行うためには、適切なブレーキのタイミングやコーナリング技術など、一定の運転技術が求められます。
このような誤解を解消することで、AT車とマニュアル車、それぞれの良さを理解し、相互の理解を深めることが重要です。
ATとMT、それぞれのメリットとデメリット
AT車は、運転の操作がシンプルで初心者にも取得しやすいというメリットがあります。一方、マニュアル車免許は取得のハードルは高いものの、車の構造を深く理解し、より細やかな運転操作が可能となるメリットがあります。
どちらが良いとは一概には言えず、自身のライフスタイルや興味、目的によって選択すべきでしょう。
選べることこそが重要です。
マニュアル車乗りとしての自覚:マインドと運転スキル
マニュアル車乗りにとって、周りのドライバーからうざいと思われないようにするためにはどうすればいいのでしょうか?
マインドと運転スキルから考えたいと思います。
少数派という自覚を持つ
現在、日本での乗用車の販売台数に占めるマニュアル車の割合は「約1%」です。
自動車の大半はAT車となり、マニュアル車乗りは少数派となっています。男性に限った話でも、いまやAT限定の取得者の方が多い時代となりました。
つまり、「AT限定は恥ずかしい」というのはもはや昔の話なのです。
そのため、自分が少数派であるという自覚を持ち、周囲への配慮を怠らない姿勢が求められます。
また、マニュアル車の魅力を周囲に伝えることで、理解を深める機会を作り出すことも重要です。
他人を乗せる場合の配慮は必須:滑らかな運転を心掛けよう
マニュアル車の運転者は、特に他人を乗せる場合、乗り心地を重視した運転を心掛けるべきです。
急なアクセル操作やブレーキ、乱暴なギアチェンジは、同乗者が不快に感じる原因です。
運転の仕方によっては、マニュアル車はAT車にひけを取らないスムーズな動きを実現することができます。こういった配慮ができるかどうかは、マニュアル車運転者の真価を問うポイントと言えるでしょう。
マニュアル車免許の存在価値とは?時代遅れか、独自の価値感か?
マニュアル車免許は、一見するとAT車免許だけでも事足りると思われがちですが、必要性は依然として存在します。
特に、車を深く理解したい、あるいは特定のマニュアル車に興味があるといった場合、マニュアル車にも乗れる限定なしの免許は大いに役立ちます。
また、海外では地域によっては依然としてマニュアル車が活躍している地域も多いです。
ヨーロッパでは、クルマはMT車が主流となっています。その割合は85%以上にも上るほどです。今日においても、クルマを買おうと思っているヨーロッパのドライバーが、AT車という選択肢を思い浮かべることはありません。
しかし、大西洋を隔てて反対側にあるアメリカでは10台中9台はAT車であり、その割合はほぼ半世紀の間、変わっていません。
アメリカとは対象的に、ヨーロッパでは小さなエンジンが主流でガソリンの価格も高かったため、各メーカーはMT技術の進歩に力を注ぎました。
アメリカ人は、クルマの中で最大級の心地よさに身を任せることが大好きです。
一方、ヨーロッパのドライバーは反対に、クルマをコントロールすることが好きなようですね。乗り物を直接操作することは、運転の楽しみのひとつと考えているようです。
カーネクスト「AT車とMT車の世界分布」より抜粋
海外、とくにヨーロッパでの運転を考えている方にとってもマニュアル車免許は必要となる場合が多く、時代遅れと一概に断じるのは早計です。
マニュアル車の魅力|なぜ「好き」と言う人がいるのか?
マニュアル車はうざい、めんどくさい。さんざんに言われてもなお、マニュアル車に乗りたいという人は少なからずいます。
なぜ、そこまでマニュアル車に引き寄せられるのでしょうか?
マニュアル車の操作感とその魅力
マニュアル車の一番の魅力は、何と言ってもその操作感です。
クラッチを踏んでギアを入れ、アクセルを踏み込み車を動かす。その一連の操作は、車と一体化した感覚を得られ、運転の楽しみを倍増させます。
マニュアル車の隠されたメリット
また、マニュアル車には見えないメリットも存在します。
エンジンと直結して操作できるため、燃費の改善やエンジンの性能を最大限に引き出すことが可能です。そのメリットを引き出せるのは、ドライバーのテクニック次第。
さらに、故障時の対応や運転技術の向上といった点でも、マニュアル車はその価値を発揮します。
以上、マニュアル車(MT車)乗りが「うざい」と思われる理由とその背景について深掘りしてきました。
マニュアル車には確かに難しさや面倒さがある一方で、その操作感や深い理解がもたらす達成感は他のどの車にも代え難い魅力があります。
両者の理解を深め、より安全安心なカーライフを送れるようにしていきましょう。
よくある質問(FAQ)
MT車でやってはいけないことは?
MT車でやってはいけない行為はいくつかありますが、特にクラッチ操作の乱れに気をつける必要があります。クラッチやギア、エンジンに大きな負担を与えると、車の寿命を縮め、早期の故障を招く可能性があります。
関連 ≫ マニュアル車でやってはいけないこと
マニュアル車 なぜなくなった?
マニュアル車が減少した理由は主に2つあります。
一つは、自動車の普及に伴う運転の簡易化です。AT車は操作がシンプルで、運転初心者でも取り扱いやすいというメリットがあります。
もう一つは、燃費効率や走行性能におけるAT車の進化です。近年のAT車は技術進歩により、以前のMT車が持っていた燃費の良さや加速性能を兼ね備えるようになりました。
マニュアル車 なぜ難しい?
マニュアル車の運転が難しいと感じられる理由は、主にその操作の複雑さにあります。
マニュアル車では、アクセル、ブレーキ、クラッチの3つのペダルと、ギアレバーを同時に操作しなければならず、それらを適切にコントロールする技術が求められます。
特に、クラッチ操作は感覚的な要素が強く、経験と練習を必要とします。
なぜマニュアル車があるのか?
マニュアル車が存在する理由は、その運転感とコントロール性にあります。
マニュアル車はエンジンと直結して操作することが可能であり、それによりエンジンのパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能です。
また、自分自身で全ての操作をコントロールすることで得られる運転の楽しさや満足感は、マニュアル車特有の魅力となっています。